2024年、第81回ヴェネチア国際映画祭のコンペティション部門にて金獅子賞を受賞した、「The Room Next Door(原題)」。
監督は「オール・アバウト・マイ・マザー」(98)や「ボルベール 帰郷」(07)など、人生の困難に見舞われる女性たちの生きざまを鮮烈に描いて、世界中にファンの多いスペイン人のペドロ・アルモドバルです。
アカデミー賞外国語映画賞やカンヌ国際映画祭脚本賞など数々の栄誉ある賞を受賞してきたアルモドバル監督ですが、これまで三大映画祭の最高賞は無冠。今回満を持してのヴェネチア金獅子賞となりました。
運営者も昔から大のアルモドバルファン!「The Room Next Door」の日本公開日はまだ未定ですが、内容が気になりすぎて調べてみました。
日本公開日は2025年1月31日(金)と発表されました!!
「The Room Next Door」って?
「The Room Next Door」の基本情報
「The Room Next Door」は、ティルダ・スウィントン、ジュリアン・ムーアという実力派女優2人が主演する、スペイン人のアルモドバル監督にとって初めての長編英語作品です。
- 公開日:日本での公開日未定/スペイン 2024年10月18日/アメリカ 2024年12月20日/イギリス 2024年10月25日
- 製作:2024年/スペイン
- 脚本・監督:ペドロ・アルモドバル
- 時間:107分
- 原題:La habitacion de al lado 英題:The Room Next Door
- 原作:アメリカ人女性作家シーグリット・ヌーネス「What Are You Going Through」(2020、未邦訳)
- 受賞:第81回ヴェネチア国際映画祭コンペティション部門 金獅子賞
「The Room Next Door」あらすじ
ニューヨークに暮らす作家のイングリッド(ムーア)は友人から、かつての盟友でナイトライフを一緒に楽しんでいたマーサ(スウィントン)が癌になったという話を聞き驚く。さっそくマーサに連絡を取り再会したのが縁で、イングリッドは独り身のマーサの最後の日々に付き沿うことになる。 引用元:映画.com
若いころ同じ雑誌社で働いていたイングリッド(ジュリアン・ムーア)とマーサ(ティルダ・スウィントン)は、かつて親友同士だった。
その後、イングリッドは作家に、マーサは戦場記者となりそれぞれの道を歩み長年音信不通に。
癌になったマーサは、娘との関係に悩み久しぶりに再会したイングリッドに相談をする、というストーリーのよう。
どうやら様々な記事を読む限り、作品のテーマは「尊厳死」や「友情」「母と娘」「戦争」など、アルモドバル作品らしく重要なテーマがたくさん詰め込まれている印象。
アルモドバルファンからするとこれはもう期待しかありません!
「The Room Next Door」キャスト
- イングリッド役/ジュリアン・ムーア(「ディア・エヴァン・ハンセン」(21)「アリスのままで」(15))
- マーサ役/ティルダ・スウィントン(「アステロイド・シティ」(23)「オクジャ okja」(17))
主演はみなさんご存じの名女優二人。二人とも90年代の頭からこれまで話題作、名作に数多く出演している説明不要の演技派ですね。
ジュリアン・ムーアはなんと世界三大映画祭(カンヌ・ヴェネチア・ベルリン)のすべてで女優賞を獲得して、もちろんアカデミー賞でも主演女優賞を受賞している大女優。すごすぎて言葉が出ない。
ジュリアン・ムーアの出演作はいろいろありますが、個人的に好きな映画は「ラブ・アゲイン」(11)と「シングルマン」(10)です。(なんでその二つ!?というww)
「ラブ・アゲイン」は大人気アメリカドラマシリーズ「THIS IS US/ディス・イズ・アス 36歳、これから」を手掛けた脚本家ダン・フォーゲルマンが脚本・監督を務めたコメディーで、スティーブ・カレル、エマ・ストーン、ライアン・ゴズリングと出演者も豪華、笑いたいときにぜひ。
「シングルマン」は世界的デザイナー、トム・フォードが初めて監督した映画で、美的センス光りまくりです。
ティルダ・スウィントンもゴールデングローブ賞を3度受賞、ヴェネチア国際映画祭、アカデミー賞でも受賞しています。
ティルダ・スウィントンも世界的な監督の作品に数多く出演してますよね。
それこそアルモドバル監督が審査員長を務めた、第70回カンヌ国際映画祭で物議を醸したポン・ジュノ監督「オクジャ okja」のキャラクターも面白かったし、最近ではタイのアピチャッポン・ウィーラセタクン監督の「MEMORIA メモリア」(21)に出演したり、ウェス・アンダーソン作品やデヴィッド・フィンチャー作品などほんとに挙げればきりがない。
この二人が主演て相当すごいですね・・・
「The Room Next Door」ペドロ・アルモドバル監督って?
「The Room Next Door」の脚本・監督を手掛けたペドロ・アルモドバルは、1949年生まれのスペイン人監督。
フランコ独裁政権下のマドリードで、電話会社に勤めながら独学で映画を学び1980年に長編デビュー作「ペピ、ルシ、ボンとその他大勢の娘たち」が公開され、以来今まで活躍している世界的映画監督です。
代表作「オール・アバウト・マイ・マザー」(99)はペネロペ・クルスを世界的俳優に押し上げ、アカデミー賞外国語映画賞を受賞。
アルモドバル監督は早くからLGBTQのキャラクターたちを描いた作品や、聖職者のセックススキャンダル、ドラッグ、近親相関など過激なテーマの作品を多く手掛けてきました。ただ、単に過激な作品ということではなく、極限の環境下に置かれたキャラクターたちの隠されていた人間性を鋭く描いています。
近年も活躍を続け、老年となった自らをテーマにした「ペイン・アンド・グローリー」(19)ではアントニオ・バンデラスにカンヌ国際映画祭での主演男優賞をもたらし、同じ日に出産した二人の母親とスペイン内戦をめぐる物語「パラレル・マザーズ」(21)でも主演のペネロペ・クルスがヴェネチア国際映画祭最優秀女優を受賞しました。
他の代表作に「欲望の法則」(87)、「神経衰弱ぎりぎりの女たち」(89)、「アタメ」(91)、「トーク・トゥー・ハー」(03)、「ボルベール 帰郷」(07)などなど。
アルモドバル作品はドラマチックなストーリー展開と、絵画のような美しい色彩感覚が魅力。
最初はやはり「オール・アバウト・マイ・マザー」を見るのがいいかもしれません。最初に見るのにおすすめしないのは「私が、生きる肌」(17)ですw刺激が強すぎるので!
「The Room Next Door」の日本公開はいつ?
2024年9月25日時点で「The Room Next Door」の日本公開日は未定となっています。
日本公開日は2025年1月31日(金)と発表されました!!
ただ日本で公開されることは予定されているようです。
ワーナーによると、本国スペインをはじめとするヨーロッパの国々、日本を含むアジア地域で公開されるという。 引用元:ザ・ハリウッドリポーター・ジャパン
本国スペインでの公開が2024年10月とのことなので、アルモドバル作品の最近の過去作「ペイン・アンド・グローリー」や「パラレルマザーズ」の例を考えると2025年中には日本でも公開されるのではないかと期待しています。
東京国際映画祭で上映!バンザイ\(^o^)/
日本での全国公開日は未定ですが、第37回東京国際映画祭(2024年10月28日~11月6日)で「The Room Next Door」が上映されるようです!
詳しくは東京国際映画祭のホームページに行ってみてください!こちら
運営者も見に行く予定なので、見終わったらまた感想をレビューしたいと思います!