2024年10月11日にNetflixで配信された映画「ロンリー・プラネット」は、ローラ・ダーン演ずる小説家がリアム・ヘムズワース演ずる20歳近く年の離れた男性と旅先で出会い、恋に落ちる「年下男子」モノです。
日常の喧騒を忘れるために飛び出した気ままな一人旅、旅先で魅力的な若い男性といい感じに・・・なんて、大人女性が一度は妄想するシチュエーションですよね。
今年はアン・ハサウェイ主演の「アイデア・オブ・ユー」もあり、第81回ヴェネチア国際映画祭に出品されていたニコール・キッドマン主演の「ベイビーガール(Babygirl)」もあって「年下男子」映画が続きますね。
「ロンリー・プラネット」基本情報
- 配信:Netflix
- 配信開始日:2024年10月11日
- 製作:2024年/アメリカ
- 時間:96分
- 原題:Lonely Planet
「ロンリー・プラネット」あらすじ
小説家として成功しているキャサリン・ロウ(ローラ・ダーン)は、パートナーと別れたばかり。
新刊の締め切りが迫る中、スランプに陥ったキャサリンは、環境を変えようとモロッコのリゾートでのリトリートへやってきた。
世界の著名作家たちが招待されたリトリートでは、作家たちが文学談義に花を咲かせる中、締め切りに追われるキャサリンは美しい風景に目もくれず一人部屋にこもり執筆に集中していた。
同じくリトリートに招待された新人作家のリリー・ケンプ(ダイアナ・シルバーズ)に付き添いやってきた恋人のオーウェン・ブロフィー(リアム・ヘムズワース)は、投資関連の仕事をしていて趣味はスポーツ観戦という典型的なタフガイ。
著名作家たちとの交流にはしゃぐ恋人のリリーと対照的に文学サークルのノリについていけず、招かれざる客の扱いを受けてリリーと距離を感じていた。
ふとしたきっかけでリトリート内で顔を合わせたキャサリンとオーウェン。
年齢差にも関わらず、気が合った二人はモロッコの美しい風景の中を一緒に旅し、次第にお互いを意識するようになっていく。
たがいに自然体で過ごせると感じた二人の距離は徐々に縮まっていくが・・・
「ロンリー・プラネット」キャスト、スタッフ
キャスト
- キャサリン・ロウ役/ローラ・ダーン(「マリッジ・ストーリー」(19)「ストーリー・オブ・マイライフ わたしの若草物語」(19))
- オーウェン・ブロフィー役/リアム・ヘムズワース(「ハンガー・ゲーム」(12)「インデペンデンスデイ:リサージェンス」(16))
- リリー・ケンプ役/ダイアナ・シルバーズ(「ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー」(20))
主演のローラ・ダーンの代表作は上げればきりがありませんが、個人的にはデヴィッド・リンチ監督「ワイルド・アット・ハート」(90)のルーラ役の印象がいまだ強いです。
近年では「マリッジ・ストーリー」で演じた敏腕離婚弁護士の役もめちゃくちゃハマり役で、好きなキャラクターでした。ローラ・ダーンは「マリッジ・ストーリー」で第92回アカデミー賞助演女優賞を受賞しました。
オーウェン役のリアム・ヘムズワースは「マイティ・ソー」(11)などで知られるクリス・ヘムズワースの弟さんだそう。どうりでそっくりなわけだ。
スタッフ
- 脚本・監督/スザンナ・グラント(「アンビリーバブル たった1つの真実」(19/脚本)「エリン・ブロコビッチ」(00/脚本))
脚本、監督のスザンナ・グラントはジュリア・ロバーツにアカデミー賞主演女優賞をもたらした、スティーブン・ソダ―バーグ監督「エリン・ブロコビッチ」などの脚本を担当。
ちなみに同じNetflixで配信されているサンドラ・ブロック主演「28デイズ」(00)もスザンナ・グラントの脚本。サンドラ演じる主人公がアルコール中毒患者のリハビリ施設に入る話なのですが、こちらも良作で個人的におすすめです。
「ロンリー・プラネット」感想・おすすめ度は?
おすすめ度:
「ロンリー・プラネット」は気楽にロマンチックな気分に浸れる佳作。
主人公たちの感情的な大きな波や、キャサリンとオーウェンの大きな恋の障害がなく、すごくときめいたりハラハラしたりということはありませんが、その分気負わず見られる作品だと思います。
劇中主人公キャサリンの年齢について言及されていませんが、俳優たちの年齢を考えると、50代の女性と30代の男性というだいぶ年の差の恋愛ストーリー。
それでもローラ・ダーンはナチュラルにセクシーで美しくて、30代のイケメン男性との恋愛も成立しそうだよね、と感じさせる説得力がありました。
オーウェンは筋肉ムキムキ、スポーツマンタイプのイケメン。学年で一番モテてたタイプです。
キャサリンは小説家だから元文学少女・文系女子で、基本はアーティストとかちょっと影があるアウトロータイプが好きなんだけど、でもやはり正統派イケメンの魅力には抗えない。
リアム・ヘムズワース演じるオーウェンは、そんな「強くて優しい、何かあったら守ってくれそう」な男性キャラクターで見ていて福眼でした。
また女性脚本家兼監督の作品とあって、作家として成功し経済的にも自立している、主人公のキャサリンとオーウェンの恋人リリーという二人の女性の苦悩が描かれているのも良かったです。
二人とも、作家として社会的に評価され、経済的に自立したことでパートナーとの間に軋轢が生まれ、どうもうまく行かなくなる。これは女性が成功した時にだけ起こることですよね。
あまり何も考えず、気負わず映画見たいな~というときにおすすめの作品です。
時間も1時間半と長すぎないので、寝る前にもサクッと見やすいと思います。
また美しいモロッコの風景や、リトリートが行われるリゾートの景色が疑似旅気分を味わせてくれるのも良きですよ。